LGディスプレイのハイブリッドリン光ブルータンデム公開特許の概要

最近公開されたハイブリッドリン光青色タンデム特許の内容をみると、材料会社による量産が可能な検証済みの発光材料を用いていること、そして混合ホストに最適化された既存のOLED蒸着装置をそのまま利用できることから、リン光青色を早期に製品化できる特許と評価されています。

特許の主な内容は以下のとおりです。

– リン光発光層を上部に配置する必要があり、この場合、蛍光青色タンデムと比較して効率指数(青色指数)が1.7倍に向上します。(リン光発光層を下部に配置すると、効率指数は1.4倍にしか向上しません。)

– 蛍光発光層の厚さは、リン光発光層の厚さの60%以下にする必要があります。

– 下図に示すように、青色リン光ドーパントスペクトルの第2ピーク強度は、第1ピーク強度の50%以下にする必要があります。

– リン光ドーパントの最高強度波長と蛍光ドーパントの最高強度波長の差は20nm以下である必要があります。

製品検証を完了したLG Displayの青色リン光パネルが、Display Week 2025で展示されるのを楽しみにしています。

Han Chang-wook, Vice President of UBI Research/Analayst(cwhan@ubiresearch.com)