ULVAC、中国Metaways社と提携、シリコンベースのマイクロOLED量産プロセスを発表
ULVACは、先日開催されたディスプレイ産業の展示会で、シリコンベースのマイクロOLEDディスプレイと量産プロセスを発表し、拡大するXRおよびメタバースデバイス市場における競争優位性をアピールした。展示されたソリューションは、マイクロOLEDの開発とモジュール統合に特化した新進気鋭の中国企業である浙江宏星科技股份有限公司(Metaways)との共同開発によるものである。
展示されたディスプレイは、AR/VRスマートグラス、パイロット用HMD、赤外線暗視システム、ウェアラブル医療機器などの超小型・高解像度アプリケーション向けに設計されている。
ULVACは、マイクロOLED製造に最適化された装置として、SELION-E300、NET-300C、NET-300Sを紹介した。これらの装置は、金属や絶縁体の精密なパターン形成、低温PECVD蒸着、先進的なパッケージングに使用される。高効率、高い信頼性、安定したスループットを実現し、シリコンベースのOLED生産に最適である。
ULVACの加工パートナーであるMetawaysは、中国におけるマイクロOLEDモジュール製造のトップメーカーとしての地位を確立している。 同社は、設計、チップ製造、駆動回路、最終的なモジュール組み立てに至るまでをカバーする垂直統合型の生産ラインを開発した。 中国科学技術大学、中国電子科技大学、南京大学などの博士号取得者や専門家を含む強力な研究開発チームを擁するMetawaysは、独自のイノベーションと自社技術の開発に注力している。
このコラボレーションは、日本の装置メーカーが急成長する中国のディスプレイ新興企業と協力する顕著な例である。マイクロOLEDに対する世界的な需要が増加し続ける中、このようなパートナーシップは、国境を越えた装置とデバイス技術の融合を加速させ、高解像度・超小型ディスプレイの次のイノベーションへの道筋を立てることが期待されている。
Junho Kim, UBI Research analyst(alertriot@ubiresearch.com)