Visionox、V2ラインの増設可能性…小型OLEDの月産6万台体制構築の見込み
Visionoxは、中国救案(Guan)に位置するV2ラインの拡張計画を再検討している。これまで地方自治体の投資支援の遅延により拡張計画が保留されていたが、最近救案市政府との協議が再開され、投資の可能性が再び浮上している。もし増設が実現した場合、V2ラインに月間15K規模の蒸着能力が追加され、既存のV1(クンサン、5.5世代 15K)とV3(ヘフェイ、6世代 30K)ラインと合わせて、Visionoxは総月間60Kレベルの小型OLED生産能力を確保することになる。
現在、VisionoxはV1ラインでスマートウォッチおよびモバイル用リジッド・フレキシブルOLEDを生産しており、V2とV3ラインではフラッグシップスマートフォンに採用されるLTPO OLEDを主力製品として生産している。主要な顧客には、Xiaomi、Oppo、Honor、Huawei、Vivoなど、中国を代表するスマートフォンメーカーがある。
出荷量においても、Visionoxは近年著しい成長を遂げている。2021年に3,500万台、2022年に4,600万台、2023年に7,300万台を記録し、2024年には1億2,000万台に達し、前年比で約**64.4%**の急増を示しする。ただし、2025年第1四半期の出荷量は2,610万台で、年間出荷量は2024年とほぼ同水準になると見込まれる。
一方、Visionoxは合肥で中大型OLED市場進出に向けた8.6世代の新規ライン(V5)の構築も進めている。このラインはノートパソコン、タブレット、車載ディスプレイなどITおよび自動車分野をターゲットとしており、Visionoxのポートフォリオ多様化と成長戦略の核心拠点として注目されている。
V2ラインの拡張が実現した場合、Visionoxは小型OLEDの生産能力を大幅に強化するとともに、中大型市場への進出を並行する立体的な成長戦略を加速化できると期待されている。
Junho Kim, Analyst at UBI Research (alertriot@ubiresearch.com)